高価な宝石では味わえない、天然素材ならではの石の個性と美しさを楽しむ
渡邊:
「
Junebijoux」さんは天然石とゴールドの組み合わせが特徴のブランドですが、天然石に興味を持たれた理由は?
加藤:
天然石アクセサリーデザイナーさんの作品と出会ったのでがきっかけです。
大人の女性が遊び心を持ちながらも長く身に付けられる素晴らしいアクセサリーでした。
同時にそのような作品を自分でも作れるとわかり、もっと天然石について知りたいと思ったのです。天然石にどんどん魅せられていき、気づくと天然石コレクターのようになっていました(笑)
渡邊:
そうなのですね。加藤さんが惹きつけられた天然石の魅力とはどんなものでしょう?
加藤:
天然石の魅力は「内側から放つような深みのある輝き」、「自然の暖かみが感じられる美しさ」だと思っています。同じ種類でもひとつひとつ表情が違い、色も形も輝きも違います。
天然石は必ずしも上質なものが良いとは思っていません。高価な宝石では味わえない、天然素材ならではの石の個性と美しさを、楽しんでいただけたらと思っています。
渡邊:
石を選ぶ時に気を付けていることなどはありますか?
加藤:
決して質の良いものばかりを使っているわけではありません。上質な宝石や貴石と呼ばれるものも、キズやカケがあって、宝石になれなかったものが天然石ビーズとして売られます。
例えばこのオパール(sample商品)は、宝石としてはほとんど価値がありませんが、逆に石ころのような母岩の中にオパール特有の輝き見えますよね。このように石の中で不思議な世界が広がっているような石が好きで選ぶポイントとしています。
渡邊:
今回「
ROOTBOX」では「
junebijoux」さんの中でも「プチビジューライン」をお取扱いさせていただくことになりましたが、こちらはどういった特徴がありますか?
加藤:
今まで「
junebijoux」ではK14ゴールドフィルドが主流でしたが、新たに「
ROOTBOX」さんで展開させていただく「プチビジューライン」は長く愛用していただけるK10、K14、K18を使用し、たっぷりと天然石を扱ったものが多くなると思います。
組み合わせ、揺れのバランスを見て天然石の個性を引き出す
渡邊:
「
junebijoux」さんのアクセサリーは、天然石が沢山組み込まれているものが多く、とても細かい作業が想像されますが苦労されるところはありますか?
加藤:
天然石が一番美しく見えるように組み合わせを考えるのが一番大変ですね。パーツに通して、綺麗な揺れ方でないと外して他の石を通し直す、という作業を繰り返し、使う天然石を慎重に選んでいきます。
渡邊:
そのように丁寧に天然石の組み合わせを考えておられるから、絶妙な色やバランスのアクセサリーが出来上がるのですね!
加藤:
ありがとうございます。特にラフカットだと揺れのバランスも変わってきますし、使っている素材はハンドカットの石が多いので、同じ石でもそれぞれ微妙に大きさや色、カットが違ったりします。ほんのちょっとの差ですが、「まったく同じもの」は作れないので、数点や1点ものになってしまう場合が多いのですが。でもそれが天然石の良さであり、本当に気に入った自分だけのアクセサリーと出会える喜びでもあると思います。
渡邊:
「
junebijoux」さんのアクセサリーはとても女性らしく、華やかなデザインですが、そのイメージはどのように湧いてくるのですか?
加藤:
実は特に考えてなかったりします(笑)
私はとにかくアクセサリーが好きで、自分でああいうのが欲しい、こういうのが欲しい、大きいの、小さいの、華奢なのも欲しい!と、欲しいものを作っています。
「明日付けたいなあ・・・」みたいな簡単な思いで朝作ったりすることもあるんです。
渡邊:
わかります!女性はそういう事ってありますよね!
服に合わせてアクセサリーを付けたかったり、気分で変えてみたり。そうするといろいろなアクセサリーが突然欲しくなったりするんです。(笑)
加藤:
あとは基本的に自分の好きな色、合わせ方を表現します。それも実際に使うオパールをじっくり見て、中に緑色が見えたら緑をいれてみようかなという感じで、その石を見た時の感覚で決めます。だから統一されていないかもしれませんが・・・(笑)
やっぱりアクセサリーは日本のものが一番かわいい!!
渡邊:
そんな加藤さんの自由な発想がデザインのバリエーションにつながり、女性がわくわくするアクセサリーがたくさん生まれるのですね!
アクセサリーはファッションと同じで流行があると思うのですが、それについてはどうお考えですか?
加藤:
国内外問わず流行っているものを、参考にいろいろ見るのですが、やっぱりアクセサリーは日本のものが一番かわいいです。感覚的にも文化的にも一緒だからと思います。流行っているからという理由だけでは好きにはなれません。時代性は大事と思うので少しは取り入れたいとは思いますが、あくまでもゴーイングマイウェイ(笑)で好きなものも作りたいです。
渡邊:
その点でも「
junebijoux」さんの「プチビジューライン」は素材にK10、K14、K18を使っていますから流行に流されず、長く使っていただけるアクセサリーですね。
秋冬に向けてのプランはありますか?
加藤:
秋冬は深みのある石を扱いたいです。例えば、「
アンダリュサイト」。透かすと赤、緑など角度によって色が違う素敵な石です。そういった石はあまり一般的ではないので、店頭販売だとなかなかアピールできないですが、ネットショップだと、言葉で説明することができるので、お客様に「そうなんだ!」と思ってもらえます。
渡邊:
そうですよね。お客様に言葉で詳しく説明できるところはネットショップの大きな利点だと思っております。深みのある石はこのようにパールと合わせると、とてもかわいいですよね。秋冬にぴったりだと思います!
最後に「
junebijoux」さんの今後の展開は?
加藤:
将来的にはアトリエ兼作業場を持つのが目標です。そしてお客様に来ていただいて、展示スペースで見ていただくというのが理想です。
目標というか夢かもしれませんが・・・
渡邊:
素敵ですね!!!そのようなアトリエや展示スペースはデザイナーとお客様が直接触れ合う事ができる素晴らしい場だと思います。
加藤:
正直ブランドを大きくしたいという願望はあまりないのです。製作を人に頼んだらよいのではと言われることもあります。でも私は天然石やパーツの一つ一つに、つけ方とかこだわりがあるので、任せたりしたくないのです。石を通して止めるパーツは先の丸いものを使い、髪にひっからないようするなど、細かい部分なのですが付け心地にもこだわっています。
当然コストも考えますが、そちらが一番で気持が二番になるのは悲しいです。何日もかけて試行錯誤で仕上げたデザインと、そうではなく、「流行っているから」といった理由で作ったものは、仕上がりの満足度ももちろんですが、お客様からの反応も全然違うように思います。
渡邊:
私たちも全く同感です。まさしく「職人気質」ですよね。そういうブランド様と弊社は一緒にがんばっていきたいです。ビジネスを重視し、工場で大量生産されたものは寂しさを感じます。アクセサリーに込められた思いを含めて商品であると考えているからです。商品を取り扱うだけでなく、機会があったらブランドの方とどんどんお会いし、信頼関係を築いていきたいと思っています。
今日お話を聞いて、加藤さんのアクセサリーや天然石へのこだわりを改めて強く感じる事ができました。今後の作品に期待が膨らみます。本日はたくさんの貴重なお話をどうもありがとうございました!